ルクソールの遺跡群 ナイル東岸  Luxor

カルナック神殿
The Temple of Karnak

 ナイル中央部のルクソールは古代エジプト新王国の首都として、百門の都テーベと呼ばれ、繁栄を誇った。エジプトは元来、多神教で、ナイル各地にさまざまな神々が祀られていたが、国家の中央集権化に伴い、神の中の神、即ちゴッドファーザーが必要となったのであろう。
 カルナックのアモン大神殿こそ、最高神アモンラーを祀る国家的な大神殿であった。
 歴代のファラオは、アモン神に祈り、アモン神に捧げた。第18王朝の女王ハトシェプストのオベリスク、トトメス3世の西アジア遠征の記録、第19王朝のセティ、ラムセスの大列柱群、エチオピアの王タハルカの巨大柱、アレキサンダー大王の聖室、完成されなかったプトレマイオスの塔門、千数百年の古代エジプト王国の歴史を刻んだ神殿は、やがて見捨てられ砂に埋もれていった。

 カルナック神殿は、ルクソールの主要観光ポイントであり、次々と訪れる観光客で終日にぎわう。夜は音と光のショウが開かれる。


ルクソール神殿
The Temple of Luxor

 カルナック神殿の祭礼のために造営された副殿で、両神殿の間は、雄羊のスフィンクス参道によって結ばれていた。
 現存する神殿の主要部分は、第18、19王朝のもので、第1塔門は有名なラムセス2世により造営された。彼が奉納した対のオベリスクの1本は、19世紀パリに移され、現在はコンコルド広場のシンボルとして立っている。


 ルクソール神殿
 ルクソール2    
 エドフ アスワン
 デンダラ アビドス アマルナ

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スフィンクス参道
Avenue of Sphinxes

 往時、二つの神殿は、最高神アモンの化身、雄羊の頭を持ったスフィンクスの参道で結ばれていたという。神が渡るオペト祭の儀式の様子はルクソール神殿のレリーフにいまも残されている。

 現在、両神殿を結ぶ一帯は、ルクソールの町の生活がある。そんな中で、スフインクス参道の一部は発掘が進んでいる。
 数十年後、あるいはさらに先、いずれは全容が現れるときが来るかもしれない。
 エジプトでの年月は、ナイルのように悠々と流れてゆく。