パミールの高峰 コングール Kongur、ムスターグアタ Mustag Ata
コングール峰 Kongur 7719m
西域のオアシス、カシュガルからパミール高原への路は暫くは砂漠地帯をゆき、やがて黄濁流の川に沿って山岳地帯に入ってゆく。目的地カラクリ湖へは、コングル峰の裾をゆっくりと登ってゆく。遥か左手に氷河をまとった高峰が光る。コングール峰の一角だろう。
下写真
雲切れるコングールターク、白銀の頂が眩しい。
プルンクル
やがて美しい湖と砂塵が降り積もった山々が展開する。プルンクル湖である。タクラマカン砂漠から吹き上げられた砂塵が、風の通りみちにあたる岩山を被った。さらさらの沙である。極めてめずらしい光景だ。
パミール高原の盟主、ムスターグアタ峰 Mustag
Ata 7546m
カラクリ湖から望む残照のムスターグアタ。パミールの葱嶺という漢字がこの山にはなんとなく似合う。アタはウィグル語(トルコ語)で、父の意である。
この山の西(右手)を通ってゆく路は、旧くはミンタカ峠を越えアフガニスタンのワハン回廊へ、現在では中パ公路のクンジェラブ峠を越えて、パキスタンの山岳都市ギルギットへと伸びる。
(1983.8)